この度なるテックは、障害福祉サービスである「就労継続支援B型事業所」を東成瀬村で開所することが決定いたしました。
株式会社manaby様とのパートナーシップにより、一人ひとりが持つ力を存分に発揮し長く働き続けることを目指した「manabyCREATORS東成瀬」で支援を行って参ります。
東成瀬村とは、秋田県にある人口2,500人の小さな村です。
manabyCREATORS開所にあたって、サービス管理責任者の採用を行いますので、そちらに関しても詳しくお伝えしていきます。
「そもそも就労継続支援B型って何?」
「人口2,500人の小さな村で事業所を開所する理由って?」
「移住してまで東成瀬村でサービス管理責任者として働く魅力って?」
皆さんが気になるであろう疑問を下記5点にわたり、知れる記事になっていますので、ぜひ最後までご覧ください♪
- 就労継続支援の現状
- manabyのサービス内容と特徴
- 東成瀬村とは
- 【manabyCREATORS東成瀬】立ち上げメンバーにインタビュー
- サービス管理責任者募集要項
【厳しい現状】就労継続支援B型のこれからの課題
就労継続支援B型は、厚生労働省により以下のように定められています。
就労継続支援B型事業(規則第6条の10第2項)
https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000797543.pdf
通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を行う。
就労継続支援B型のこれからの課題について見ていきましょう。
障害者就労における一般的な問題点
日本の障害者数は約1,000万人を超えており、国の予算も増え続けています。
参考:厚生労働省「令和元年度 障害者の職業紹介状況等」
求職市場においても、特に精神障害者の数は10年で約3倍と年々増加しており、国は法定雇用率を引き上げる方針で、障害者と社会をつなぐ就労支援事業の需要は増加傾向にあります。
しかし、従来の就労継続支援B型事業所では、通所しても働き方の選択肢が豊富にあるとは言えない現状です。
というのも、多くの事業所は軽作業が中心で、選択肢が少ない状況にあります。
こちらは、実際に障害者がどういう仕事をしているかの割合を示した資料です。
参考:日本財団「就労支援B型事業所に対するアンケート調査報告書」
生産活動の大半が「農作業」や「清掃」などの軽作業であることが分かります。
障害者の働きにくさ/生活しにくさ
障害者就労B型支援事業所は、体調面などで週5日で働くのが難しいという方も不定期で働くことができるよう、雇用契約を結ばないのが特徴です。
そのため、体調面が落ち着くと、大体の人がA型就労(障害のある方々が一般の企業で働くためのサポートを提供する制度)や就労移行支援の方に事業所を変えたり、一般の企業と雇用契約を結んで働きます。
ただ、軽作業ではスキルが身に付きにくく、次のフェーズにうつることが中々できない現状があります。
こちらは、B型事業所から、A型事業所または一般就労に移行した利用者の割合を示した資料です。
参考:日本財団「就労支援B型事業所に対するアンケート調査報告書」
A型事業所または一般就労に移行した利用者の割合は、わずか20%前後しかいません。
先ほどもお話ししたように、従来のB型事業所では、単純作業が多く、キャリアアップを望むのが難しいという課題があります。
本来、本人が望めば一般就労への移行を支援しなければなりませんが、経営上の都合から能力の高い障害者を囲い込んでしまうという問題もありました。
東成瀬村には「障害者就労施設がない」という現状と課題がある
そもそも東成瀬村って?
東成瀬村は秋田県の南東端に位置し、岩手県と宮城県の県境に面している人口2,500人の小さな村です。
備前村長をはじめ、村民の安全安心に重点を置くことが重要と考えてきました。
近年は特に、健康づくりや生きがいづくりを更に推し進めています。
村のさまざまな課題や村民に寄り添い「気づく、考える、行動する村政」をスローガンに掲げ、「人口が減少する中でも、安らぎを実感できる活力ある村づくり」に全力で取り組んでいます。
東成瀬村の現状と課題
私たち東成瀬テックソリューションズは「全ての人が豊かに暮らせる社会」とはどういった社会なのかを模索していく中で、障害者の雇用問題に注目しました。
東成瀬村には障害者手帳を保持している方が100名程いるにも関わらず、障害者就労施設が1つもありません。
村外の就労施設に依存せざるを得ない、そういった課題を解決するべく、東成瀬村にて就労継続支援B型事業所の設立に至りました。
「働き方の選択肢を増やしたい」という株式会社manabyの想いに強く共感した弊社は、「社会課題をテクノロジーで解決する」という経営目的のもと、開所に向け更なる準備を行って参ります。
manabyCREATORSで、障害があってもITスキルを学びやすい環境を作る!
今回弊社は、株式会社manaby様とパートナーシップを結ばせていただきました。
そんなmanabyCREATORSについて詳しく説明していきます。
manabyCREATORとは何か
manabyCREATORSはITスキルを身に着けることで、長く働き続けることを目指した就労支援を行っています。
障害者の多様な個性や才能をマネタイズする仕組みを作り、自分らしく働く機会と選択肢をつくることが目標です。
一人ひとりの個性や特性にあわせた支援を行っており、ITスキルを学べる事業所は全国的にも少ないためニーズは高いと言われています。
次に詳しいサービス内容の紹介です。
具体的な提供サービス
manabyCREATORS東成瀬のサービス内容は、以下の6つです。
- Webメディア「novalue」の運営
- 外出が難しい方には在宅での就労機会を提供
- 自分らしさを追究するダイアローグ
- eラーニングによるPCスキルの訓練
- PCスキルを活かしたお仕事
- 一般就労を目指す方のサポート
①Webメディア「novalue」の運営
manabyCREATORSでは、利用者の作品をWebメディア「novalue」で公開しています。
障害のある方が「novalue」のライターとして、一人ひとりの好きなことや得意なことをイラストや音楽、文章を通じて発信可能です。
記事作成や作業内容はスタッフも一緒に考えながら作業を行いますので、初めての作業でも安心して利用できる環境です。
②外出が難しい方には在宅での就労機会を提供
通所利用が困難で、在宅による支援がやむを得ないと市区町村が判断した利用者に対しては、在宅での支援を提供しています。
③自分らしさを追究するダイアローグ
manabyでは、ダイアローグ(対話)を大切にしており、支援員との面談やレクリエーションを通して「自分らしさ」や「自分らしい働き方」について考えを深めていきます。
④eラーニングによるPCスキルの訓練
manaby CREATORSでは独自のeラーニングシステムを利用しており、個別の支援計画に基づき、必要なPCスキルのトレーニングを行うことが可能です。
一人ひとりのキャリアアップをサポートしており、生産活動や就職に向けたスキルアップも目指せる訓練です。
⑤PCスキルを活かしたお仕事の紹介
novalueで生かした広報物デザインやデータ入力、動画編集スキルを活用した各種業務や、eラーニング学習で身に付けたスキルを発揮する場としてお仕事をしていただいております。
⑥一般就労を目指す方のサポート
一般就労を目指す利用者が、生産活動を通じて模擬就労していただくとともに、面接対策などの支援をおこなっています。
東成瀬村で就労継続支援B型事業所を開所するメンバーの熱い想い
今回「manabyCREATORS東成瀬」の笑顔溢れるメンバーにインタビューをさせていただきました。
前職で長年福祉の現場で働いていたメンバーがいたり、立ち上げまでのエピソードも大変興味深いものでした。
「なぜこのメンバーなのか」「なぜ東成瀬村で開所するのか」を知れる記事となっていますのでぜひ最後までご覧ください。
開所メンバー紹介
ーーみなさんの自己紹介をお願いいたします。
ぐみちゃん:山口 実久(やまぐち みく)と申します。
今回manabyCREATORS東成瀬の事業部長を務めております。
北海道出身です。
前職は脳外科の病院で医療ソーシャルワーカーとして2年間勤務しており、病気を機に今までの日常が一瞬にして失われてしまう方がいることを知りました。
「もし明日、自分が病気や事故にあってしまった時、今までの人生を後悔しないだろうか」と自問する中で、やりたいことや新しいことに挑戦してみようと思い、なるテックに入社致しました。
未経験でのIT業界への挑戦ですが、前職での知識を活かしてIT×福祉で何か力になれないかと思っております。
あいりん:佐藤 愛梨(さとう あいり)と申します。
秋田県秋田市出身です。
前職は介護施設で9年務めており、人のためになりたいと思い始めた仕事でしたが、小さな箱の中でしか人のためになれていないのでないかと感じていました。
また、近年IOT機器等が入っていく中で使いづらさを感じており、自分がITの知識やスキルを身に付けて、福祉業界をよりよく変えていけると考え、なるテックに入社致しました。
ひーちゃん:青木 妃乃(あおき ひの)と申します。
秋田県秋田市出身です。
前職はアニメーターとして動画の制作に従事しており、もともと絵を描くことが好きで始めた仕事でしたが、給与面で将来への不安を感じていました。
デザイナー職のあるなるテックならば、自らの得意を活かせると感じ、入社致しました。
ちゃだこ:森定 奈々子(もりさだ ななこ)と申します。
愛知県名古屋市出身です。
前職はパン屋に勤めており、高校時代は福祉科に所属し、幼稚園や病院、特別支援学校等にインターンシップに行っていました。
誰かの幸せのきっかけ、人のためになる仕事がしたいと思い、なるテックに入社致しました。
介護職での経験を活かしたい!manabyCREATORS東成瀬のメンバーとして参加した想い
ーーなぜmanabyCREATORS東成瀬のメンバーになろうと思ったのでしょうか?
あいりん:きっかけは、前職での経験を活かし、IT×福祉業界をやりたいと思っていたからです。
前職では高齢者の方がどういう風によりよい終末期を迎えるかの看取りを行っていく中で、自分はもっと何かやれることがあるんじゃないかと思っていました。
今回の障害者就労支援では、利用者の方のスキルや学びを広げていくので、自分の支援が社会により大きな価値として広がっていくと捉えられています。
障害者就労支援を通して、ご利用者様はもちろん、自分自身も“自分らしく”生きられるのではないかと思いました。
来て下さる利用者様に傾聴し、寄り添うというところに関して、前の職場の経験を特に活かせると思っています。
ひーちゃん:自身の持つイラストスキルを事業の中で活かしたいと思ったからです。
事業が進んでいく中で、外部の就労移行支援事業所の方とお話する機会がありました。
外部の方々に東成瀬村で行う障害者支援事業のお話をすると、応援してくださったり、事業の発展のために人脈を紹介してくださったりと良くして下さる方が多かったです。
ITスキルを身に付けることで、障害を抱えられる方々が職業選択や、就労機会の幅を広げることができると感じています。
当事業を進めることで、利用者の方がより活躍できるコミュニティづくりを目指したいです。
人材不足や3カ月に渡る物件探し…事業所立ち上げには多くの困難があった
ーー立ち上げ初期の苦労などはありましたか?
ぐみちゃん:まず立ち上げの背景としまして、なるテックの社長である近藤が、もともと株式会社manaby様の岡﨑社長とつながりがあり「自分らしい生き方ができる環境を提供する」という理念に、社長も私も共感したのがきっかけでした。
前職の福祉の領域の知見を活かせたらいいなと思っていたため、事業部長に立候補させていただきました。
本当に何もわからない状態でのスタートで、最初の2、3ヶ月は村民の方や役場の方からたくさんのご協力を頂きながら、事業所の物件探しに奮闘しました。
また、サービス管理責任者募集もずっとかけていますが、中々見つかりません。
サービス管理責任者は、元々現場経験をしている方しか取れない資格のため平均年齢は少し高く、村に移住して立ち上げからとなると、中々条件的にハードル高いのかなと思います。
移住というハードルを乗り越えてまでも、manabyCREATORS東成瀬で働くことに対しての価値や意義を存分に伝えていけるよう、引き続き取り組んでいきます。
【人口2500人の小さな村】なぜ東成瀬村で?
ーー東成瀬村でやる魅力を教えてください。
ちゃだこ:私自身、もともと自然が大好きで、愛知から秋田の東成瀬村に移住を決意しました。
東成瀬村に移住した当初は、何もない…と感じていましたが、今ではそこが東成瀬村の良いところだと思います。
何もないからこそ、必要なものに気づくことができますし、1から何かを作り出すのってすごくワクワクしますよね。
また、東成瀬村で事業所を構える魅力と言えば、なるテックメンバー含め、温かい村民の皆さんとのたくさんの関わりがあることだと思います。
利用者様が安心できて寄り添える場所で、新しい何かを、一緒に作り出せたらいいなと思います。
人生の選択肢を一緒に増やしていきたい!利用者様に与えたいものとは
ーー本事業を通じて、東成瀬村や障害者の方にどんな貢献・影響を与えたいですか?
ぐみちゃん:利用者様には、選択肢があるという世界で生きてほしいと思っています。
これは私自身も望んでいることで、何をするにしても「これはできない」と言われている状態ってかなり苦しいし、つまらないじゃないですか。
選択肢がたくさんあるからこそ、自分がどう生きていきたいか、なにをしたいかが生まれてくるものだと思っていて、ITスキルを身に付けることで広がる世界もあると思っています。
課題を抱えている方、自分ってどうやって生きていきたいんだろう、何がしたいんだろうって悩んでいる方が何かを見つけるための場所にしていきたいです。
中々できない経験だし、良い環境だなと思っているので、何かを達成したい人はもちろん、一度きりの人生を楽しみたいって方に来てほしいです。
ワクワクドキドキする、そんな時間を一緒に作りましょう!
manabyCREATORS仙台を訪問してみました!
今回株式会社manaby様から、ぜひ仙台事業所の見学をとお声がけをいただき今回の訪問が実現しました。
manabyCREATORS東成瀬の開所にあたって具体的な事業イメージを持つためにも、現場で実際に働く支援員の方にいくつかインタビューをさせていただいたので紹介いたします。
利用者との関わり方や、開所後の不安点など、親身になって質問に答えて下さりました。
利用者支援を行う上でのコミュニケーション方法やスタッフ間の連携で心がけていることとは
ーーご利用者との関わりで意識されていることは?
定期的なモニタリングを行っていることの他に、コミュニケーションが減ってしまいがちな在宅希望の方には、初めの1ヶ月程度は1週間に一回は通所してもらうようにしています。
また、コミュニケーションが苦手だと感じている利用者さんへの関わり方としては、関心を向け続け「いつでも来て大丈夫」という安心感のあるオーラを出すことを常に意識しています。
通所して下さっている時点で、人と関わることに対して意欲的であることを忘れないことが重要なんです。
利用者からは、「聞く姿勢を取ってもらえたことが安心した」と言っていただいたことがあり、そばにいるだけでも効果的で、最低限のやり取りでも関係構築はできてくるものだと感じています。
ーー次へのステップへ行くためには、居心地の良すぎるのも問題があるのではと感じています。就職などの次のステップの為にどのような関わりを意識していますか?
居心地が良くて、初めの頃よりも就職への意欲が減りつつある方は確かにいますね。
わざわざ就職しなくても工賃や年金で生活していけますし、B型就労継続支援は期間が決まっていない分、ずるずると時が経ってしまうのは、よくあることです。
そういったモードになってしまうと元の気持ちに戻すのが大変になってくるため、月1回の面談や、6か月に一回のモニタリングの機会に改めて背中を押してあげるようにしています。
ーー就労支援以外に余暇活動やレクリエーションの機会は提供されていますか?
レクリエーションをおこなっています。
ボードゲームや凝ったイベントも考えておこなっていますが、お茶会などただ話すだけの会が実は一番好評なんです。
スキルアップや作業のためだけでなく、居心地の良さをもとめる利用者さんにとって、人と関わる時間は私たち以上に大切なのかもしれません。
【実際に就労継続支援B型で働く支援員が語る】日々、利用者支援をする中で感じるやりがい
ーーmanabyCREATORS仙台で働いている中での一番のやりがいを教えてください。
一番のやりがいは変化を教えてくれた時、またはそれに気づけた時です。
利用者が「ここ変わりました!」「レクリエーションでやったことをプライベートで友人とやってみました!」と教えてくれたりします。
また質問の仕方が簡潔になってきている様子が伺えたり、小さなことでもこちらから変化に気づけると、しっかりコミュニケーションをとって信頼関係が築けてることを実感できます。
お互いに居心地の良さを感じることでできたときに、やっててよかったな改めてと思いますね。
サービス管理責任者募集要項について
そんなmanabyCREATORS東成瀬の想いに共感し、共に事業所を立ち上げてくださるメンバーを募集します!
「自分が思い描いた仕事を展開して、地方から事業を盛り上げていきたい」
「立ち上げを経験して、実績を積みたい」
そんな方にピッタリです♪
募集職種:
サービス管理責任者
募集条件や業務内容など、その他詳しい募集要項に関してはコチラから♪
【お問い合わせ先】
名前:山口 実久
メアド:narutech_saiyo@narutech.co.jp
電話番号:050-6876-3046
サービス詳細 https://manaby.co.jp/creators/
皆様からの応募、心よりお待ちしております。
この記事を書いた人
- 愛知県から秋田県の東成瀬村に移住して来た「ちゃだこ」です。これまでは、パン職人と施工管理士を経験しており、現在はWebライターとして日々学んでおります。誰かの幸せのきっかけになれる素敵な記事をお届けしていきます!
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